踊る民族の足音は不器用に呼吸する

悩みながらも、ダイナミックに足音を踏み鳴らして生きたい。 踊る、音楽、本、人生について。熱い語ログ。

自己紹介の前に・・どうしても三浦春馬について共有したかった思い

 

 

自分を知ってもらうためには、

まず自己紹介を書くのが順番ってなもんだろう、と

思うのだけれど、

どうしても書きとめておきたいことがあった。

 

むむむ・・・昨日一日悩んだけれど、

やっぱりソレを書くことを優先したい。

いいんだ、だって私が始めたブログなんだもの。

伝えたい思いこそが、私という人物の自己紹介になるのではないか。

なーんて思った。ソレをまず伝えたい。

 

それは、

俳優の三浦春馬について。

 

私は取り立ててファンという訳ではない。

ただ、やっぱり、あまりにも衝撃とショックが大きすぎた。

きっと、この悲しみを共有できる人は

ファンじゃなくても

たくさんいるはずだ。

 

何年か前、

テレビの歌番組で、ダンサーを従えて、中央で歌いながら踊る彼の姿を見た時、

三浦春馬ってこんなこともできるんだ」と、

とても感じ入ったことを覚えている。

俳優のイメージがあったから、私の中では多少の違和感はあったけれど、

いやいや、すごかった、なんでもできるすごい人だなあ、と思った。

 

それと同時に、ふと感じたことがある。

 

彼は、一緒に踊るダンサーに劣らない、完璧な踊りを披露した。

本当にかっこ良かった。

でも完璧すぎて、力が抜けてないように思えた。

踊り方?テレビ初披露なら力も入る?

 

私には、

力を上手く抜けない人なんじゃないか、

この人大丈夫かな、

本当にコレがやりたかったのかな、

というように思えてしまった。

 

ファンでもないくせに、大きなお世話である。

けれど、彼の訃報を聞いた時、

その時、自分がそう感じたことを思い出し、

唖然とした。

 

それから、インスタで彼が辿ってきた道を、

写真を、動画を、アップされているもの毎日のように見た。

 

一度だけ、涙したことがある。

 

訃報の次の日、

テレビの報道を見ていたら、

「仕事にも恵まれていたのに、なぜこんなことに?」と

言っていた芸能人がいた。

そのコメントに、なんだか違和感を感じた。

そうじゃない、違うんじゃないか?

 

そのまた次の日あたりだっただろうか。

テレビで、

彼の手帳には、

「死にたい」と記されていた、と報道された。

途端に、怒りと涙が湧き上がった。

“やっぱり彼は死にたかったんだ!

ちゃんとサインが出てたじゃないか!

なんで誰も気づいてあげられないんだ!!”

 

叫んだ訳じゃない。

 

涙が止まらなかった。

とても悲しかった。

三浦春馬という

一人の人間を思って泣いた。

 

人間生きている中で、

もう疲れた、死にたいと思う経験をした人は少なからずいるはずで、

八方塞がりになって、

本当に苦しくて、どうしようもなくて、

誰に相談していいかもわからなくなって。

本当にだめな時は、

誰にも相談できなかったりする。

仕事なり、好きなことなり、

何か別なことに集中できれば、また笑顔に戻れたりするけれど、

元気がない自分を悟られたくなっかたり。

だから、彼の気持ちを少し理解できるよという人も多いと思う。

私もそう。

 

でも、でも、

三浦春馬という人は、

ブロードウェイに、

世界に、もっともっと、

これから行ける人だったんじゃないか。

舞台を夢見る人たちの、

また夢を忘れられない人たちの、

希望や憧れになるはずだったのではないか。

 

圧倒的歌唱力。演技力。華。

 

こんなに実力がある人だったんだ。

薄っぺらいかっこつけマンではなく、

実力がある人だった。

もっとわがまま言って欲しかった。

挑戦するその様を、希望を、努力を、

見せつけて欲しかった。

 

 

時に、親だったり、仕事だったり、今いる環境は、

自分の夢や希望の足枷になったりもする。

 

幼少期に家族の中で培われてきたものは、

大人になっても、影を落としたりもする。

 

私は昔、海を見て、行き止まりを感じ、

絶望したことがあった。

 

でも、泥沼に落ちる度に、もがき、苦しみ、

方向転換と軌道修正をしながら、

自分の気持ちに正直に生きてきた。

 

一般人な私と比べると、

 芸能界に幼い頃から身を置いて、

売れっ子であれば、

自分の意志で方向転換なんてできるはずもない。

そして、自己肯定感が低い人だからこそ、

人に優しくて、人に対しても繊細な人だったのではないかと思う。

 

 

「世界はほしいモノにあふれている」という番組。

 

番組の中で、

彼が初めて出会うモノ、瞬間瞬間に、

ハッとして、きらめいて、興味を持って、

触って、食べて、飲んで、

笑うその姿が、

彼の持つ内面から出る輝き、

それが素のように感じた。

真面目な人柄も伝わってくる。

亡くなってから、その番組を知ったことがくやしい。

 

レベルは違えど同じく芸の道を修業する者として、

彼の分まで踊って歌いたい、と思った。

そう思えたことも不思議だった。

 

もっと、ていねいに努力していこう。

もっと、ていねいに毎日を積み重ねてみよう。

 

 三浦春馬さん。 

私にそう思わせてくれた

あなたの人間力は、

あなた自身が思うより、

本当にすばらしい力だったと思う。

生きていて欲しかった、と誰もが願っている。

もう届かない願いだけれど。

 

やっと解き放たれて、

世界を旅しているかも知れないな。

風のように

あの笑顔で。

 

なんだか、ね、

そう思わずにいられないような

悲しさと優しさが。

 

彼が残したものは、

あまりにも偉大で

美しく、純粋で、

儚い。

 

私も何かを残せるように

生きていこう。

 

                      odoruotome☆